空を行こう 〜 ミュンヘン駐在編 〜

空を行こう 〜 ミュンヘン駐在編 〜

海外生活2カ国6年目。いろんな国を訪問し、いろんな経験をして、いろんな人と出会いたい。そんな想いを募らせるうち、いつの間にかここに至りました。本ブログでは、米MBA留学及びその後の海外経験を中心に記載しています。

【ニュージーランド語学留学⑤】過保護な日本のスキー場

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ニュージーランドのスキー場では全てを自己の責任で行動する必要があると感させられる。

まず日本のようなゲレンデ内外をわけるテープなどはいっさい無い。そしてナイターは日本のようにゲレンデ一つを隈なく明るく照らすわけではなく、スキー場全体でライトが5つくらい点々とあるだけである。当然大方は暗闇の中明かりを求めて滑ることになる。道を間違うとどうなるのかと思うと少しぞっとするが、感じるまま自由に滑れるところがよい。とにかくここでは、ゲレンデマップを頭にいれ、自分が今どこにいてどこに滑るのかを考え、自分の技量とゲレンデを計りどこならキチンと安全に下りれるかを考える必要があり、そして全員がそうして滑っている。

リフト数は日本と比べて少ないので待ち時間もそれなりに長いが、誰一人スキー場に対しては不平は言わない。知らない人同士が雪合戦を始めて楽しむ始末だ。彼らは皆「スキー場は最低限のスキー環境を用意してくれただけであとは個々の責任の下にスキーを楽しむ」という認識なのであろう。

こうして見てみると、日本のスキー場は過保護なんだなぁとやっと気づく。スキーヤーを大事なお客様として扱い、何から何まで手ほどきをし、安全な状態にまで準備してあげて、さぁここからここの範囲で楽しんでくださいね、という感じだ。準備された以外のことをしてはいけない。怪我したり遭難したら誰が責任を取るんだ、という声がすぐ聞こえてくる日本の背景も理解しないわけではないが、それでは残念ながらスキーの魅力「大自然を全身で感じる」は半減してしまう。かく言う私ももちろん実際海外でスキーをしてみてようやくこのことに気づいたのだが。

後にカナダのウィスラーを訪れることとなるが、そこでも似たようなことを感じる。日本ではリフトに乗る際には安全バーを下ろすことを強く勧められるが、ウィスラーでは「リフトでは安全バーを下ろしてください」という表示は一切無いのだ(と思った)。でもウィスラーのリフトは高度な箇所を高速で進むため風がきつく、大半の人は自ら安全バーを下ろす。何から何までスキー場が指導・準備する日本とは異なり自分で感じたままに行動する。

大自然を感じて行動する。スキーの基本であり魅力でもあるこのことは海外スキー場でしか思う存分感じれないのだろうか。

さて、私事を簡単に。

学校や飛行機の関係上、私がスキーにいけるのは、金曜夕方と土日のたった2.5日だけだった。海外スキーはこの短期留学の目的の一つでもあったため、当然2.5日全てスキー場に向かうこととした。

Camp St.とShotover St.が交わるところにあるThe Stationはクイーンズタウンでのアクティビティ情報を提供してくれる。スキー場情報、バス情報の入手から、バス・リフトチケット購入、スキーレンタルまで出来てしまうのだ。木曜にここで全ての情報を仕入れ準備はOKだ。

金曜夕方は15時に授業を終え、15時30分The Station発Coronet Peak行のバスに乗り込む。ナイターだけが目的のバスのせいか乗客も少ない。バスの運ちゃんが英語で何かをアナウンスしているが詳細はわからない。でもそんなのかまわない、ただこのいい雰囲気を感じればよいのだ。

スキー場に到着した時はちょうど日が落ちようとしている頃合で、リフトからの景色が素晴らしかった。上層部に雪が残る火山群の合間から美しいワカティプ湖が見え、夕日が火山群に沈んでいく。この幻想的な絵は今でも脳裏に焼きついている。 (写真が見当たらない・・・涙)

(以下に続く)

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