空を行こう 〜 ミュンヘン駐在編 〜

空を行こう 〜 ミュンヘン駐在編 〜

海外生活2カ国6年目。いろんな国を訪問し、いろんな経験をして、いろんな人と出会いたい。そんな想いを募らせるうち、いつの間にかここに至りました。本ブログでは、米MBA留学及びその後の海外経験を中心に記載しています。

Brand Extension(マーケティング②)

前回からの続き) 企業は新製品を展開する際に、新規ブランドを立ち上げるか、既存ブランドを当該新製品にも適用するか、という選択をすることになる訳だが、どうやら後者のことをBrand Extensionと呼ぶようである。(Brand Extensionは、「MBAマーケティンググロービス)」で言うところのアンブレラ戦略に該当すると思われる。)

Brand Extensionのメリットとしては、顧客が既存ブランドから製品・サービスの構成、性能、品質などを推測できること、そしてブランド認知のためのプロモーションコストが圧倒的に低いことだ。

逆にデメリットとしては、一つのブランドを複数製品に適用するためにブランド価値が希薄化する恐れがあることだ。例えばヤマハ発動機株式会社は、「ヤマハ」というブランドをオートバイから除雪機までの幅広い製品群に用いているが、消費者がブランド「ヤマハ」から想起する製品が増えれば増えるほど、そのブランド価値が希薄化してしまっていると考えられる。異なる製品群、サービス群へのBrand Extensionの乱発は避けたほうが良いだろう。

もう一つ考えられるデメリットは、新製品が失敗した場合、既存ブランド全体に悪影響を及ぼす恐れがあるということだ。あるブランドの牛乳で大失敗したなら、そのブランドで提供されるヨーグルトもチーズもオートミールも、もう全部ダメだという話になる訳である。このブランド戦略は、既存ブランドの価値や新製品への期待、リスクなどの観点からメリット&デメリットを分析し選択されるべきである。

#逆にマルチブランド戦略の例は、コカコーラとジョージアなどが典型であるがここでは割愛します・・・

さて、今回のグーグルの例だが、広告ビジネスにおいては、彼らの顧客は広告主であり、その顧客に提供する製品・サービスは広告スペースということになる。従来はオンライン広告スペースを販売していたグーグルだが、今後はリアル世界の広告スペース(新聞紙面、ラジオ番組のCMなど)も販売するということで、(一応)その新商品に対するブランド選択を迫られる、と解釈できる訳だ。

正直、グーグルの例は、ビジネスモデル的にも、その驚異的なブランド力から考えても、Brand Extensionを説明するのにあまり良い例ではないことは分かっていたが、Brand Extensionの視点からこの事象を捉えるとこう考えれますよ、とは一応は言えるだろうとは思っていた。結局、「上記メリット&デメリットを考えた結果、今回の新商品にもグーグルブランドを適用すべきだ」と結論付けて説明を終えたのであった(考える必要もなかろうという突っ込みはありがたく頂戴します・・・)。

しかし意外にも(と言うほど自信が上記論理には無かった)、翌日の教授からのフィードバックメールには嬉しいことが書かれていた。メール上でLさんとハイタッチをしてしまうほど。我々の得意な分野を皆に分かりやすくシェアし、(勝手ながら)自分らなりに分析し、その意見を簡潔に述べたことが評価されていた。

また、このグーグルの例をBrand Extensionの一つとして捉えたことも、どうやら彼女の観点から見て同意できたようだ・・・(ラッキー・・・) このNewsプレゼンはクラス評価全体のたかだか5%を占めるに過ぎないのだが、何はともあれ良いスタートをきれたことはとても嬉しい。自分の好きなこともしゃべれたしね。

次回担当するケースは、パッケージの中で一番難しいケースとのうわさもあるが、まあLさんの知識も借りつつ楽しんでいこうと思っている。ちょっとインド独特の発音にまだ戸惑っているのだけどね・・・

そうそう、教授はニュージーランド出身の方で彼女も結構訛りがあり、話が良く分からない時がある。基本的にニュージーランダーは「a」を「アイ」と発音するのだが(例えば「Today」は「トゥダイ」)、それ以外にもいろいろ法則がありそうだ。今週のクラスで彼女が何度も言う単語「ダイシャ」の意味が一日中ずーっと分からなかったのだが、クラスの最後でようやくわかった。なんとそれは・・・ 「Data 「ダイシャ」」 なんだろうなんだろうと出てくるたびに考えていた私は、気づいたときは本当に噴き出しそうだった。こういうのも徐々に慣れていかないとねっと。。

さ、次も頑張っていこう!

 

以下、前回の議論です。ご参考。

skygo.hatenablog.com