空を行こう 〜 ミュンヘン駐在編 〜

空を行こう 〜 ミュンヘン駐在編 〜

海外生活2カ国6年目。いろんな国を訪問し、いろんな経験をして、いろんな人と出会いたい。そんな想いを募らせるうち、いつの間にかここに至りました。本ブログでは、米MBA留学及びその後の海外経験を中心に記載しています。

男らしくいけ(Be a man)?

 Revitalizationのクラスで議論したことの一つが、トップマネジメントから告げられた異動が、端から見たら昇進であるにも関わらず、自分にとってチャレンジングでなく魅力を感じない場合にどう対処すべきかというもの。私の中ではまだ結論は出てないが、基本的にはどんな部署でもチャレンジングなことを見つける、もしくは生み出す自信はあるので、私ならたぶんトップの意思を前向きに受け取って異動を受け入れるだろう。実際、入社2年目のとき私のやりたいBtoCネット事業からBtoBネット事業に異動になったときしばらく凹みはしたが、社会を支える企業側のシステムを見ることも将来の勉強になるだろうと前向きに受け止めたのを覚えている。

そんな自分のことはさておき、結局ケースの主人公は異動を断ったわけだが、その裏話として教授が話してくれたことが面白く、また考えさせられた。 一つは、奥さんが断るのを猛反対したというもの。私も含めてクラスのみなが大笑いしたが、奥さんにしたら笑いごとではない。一家の大黒柱が昇進を断るとは何事か、本当にチャレンジングなことは全く無いのか?と私が奥さんなら問うだろう。もう一つは、シリコンバレーで独立している兄が彼に言った「男らしくいけ(Be a man)」というあたりの言葉が断る後押しになったということ。ここでのBe a manが正確に意味したところはわからないが、たぶん「必ずしも上司に従う必要は無い、自分の道は自分で決めろ」というあたりかなと思っている。ごもっとも、おっしゃるとーり。 とその場は思ったのだが、彼が守ろうとしている道が、兄の言うBe a manという態度をとるリスクに値するのかよく考えるべきと思い始めてきた。

ケースを読み返してみると、彼の今の部署は高成長で利益も出しチャレンジング、彼のリーダーシップも発揮できる。新しい部署は、規模は大きいが改善点もあまり見当たらなくチャレンジでない。単純に比較すれば現状維持のほうがいいけれど、果たしてトップマネジメントの期待を受けていくことで将来待っているであろうもっとチャレンジングなことを考えたとき、どちらを選択するべきなのだろうか。そもそも自身がやりたいこと、社会に変革を与えたいことは、今守ろうとしている道なのかどうか。そうでなければ現時点は通過点に過ぎず、そこまで固執してはいけないのかもしれない。 私にとって「Be a man」というのは、そのあたりまでしっかり考えた上でとる強い態度かなと今回思った次第。

#ケースでは複雑な伏線があるのだけど、ここでは簡略化し話を単純化しています。
#写真は先日サンタアニタパーク競馬場で行われたドラッカーデイ。学長挨拶&食事後、すぐにみんなバラバラになってしまって企画倒れのような気も。私はその場で知り合った中国の方(左上)としばらくレースを楽しめましたけどね(写真捜索中・・・)