みんな未来を変えたいと思っている(その2)【書評】未来を変える80人 僕らが出会った社会起業家
ダルニルとルルーの二人は、38ヶ国を訪れ113団体を取材し、サスティナブル・デベロップメントの具体例を「未来を変える80人 僕らが出会った社会起業家」で紹介しています。これを読んでいると、いろいろな人が様々な方法で社会課題に対して行動している事実がわかります。また、多くの人がそういった活動に共感し支援する、という営利のみを目指す企業にはない形でヒト・モノ・カネが集まっているという事実もよくわかります。
僕らが想像しているよりもはるかに多くの人々が、実は、未来を変えたいと思っている、とわかり少し幸せな気分になりました。まずは僕が関わっている仕事や生活などでできることからやっていこうと思います。
P18 僕らが取材した人たちは、様々な分野でサステナブル・デベロップメントのために尽力している。貧困、教育機会の不平等、福祉の欠如、情報格差といった社会の不均衡を正すこといによって、平等社会の実現を目指す人もいる。もっと環境にやさしい社会に向けて、開発モデルを改革するために力を尽くす人もいる。彼らは、気候の変化や資源の枯渇を食い止め、絶滅の危機にある生物を守り、廃棄物の増加や殺虫剤の濫用による公害を防ぐために、彼らなりの尺度で活動しているのだ。よりよい世界をつくろうという点では、他のボランティア団体と同じだ。でも、彼らはそこに持続可能性、効率、結果主義という企業経営のメソッドを持ち込んだ。
具体例としては、以下のような方々が紹介されています。
- 世界初のマイクロクレジット、グラミンバンク銀行創業者 ムハマド・ユヌス 貧困の無い世界の実現を夢物語ではなくし、2006年ノーベル平和賞受賞
- 社会向上のために活動する「人」に投資するアショカ財団創設者 ウィリアム・ドレイトン
- 世界初の社会責任投資ファンド、ドミニ・ソーシャルインデックス創業者 エイミー・ドミニ 社会責任を重視する企業だけに投資し、市場平均を上回るリターン獲得
- 地球に優しい都市計画モデル、元クリチバ市長(ブラジル)ジャイメ・レルネル
- 発展途上国の農村地域にソーラーパネルをリースするIDEAAS創業者 ファビオ・ロサ
- スラム街でコンピュータ教室を主宰するCDI創設者 ロドリゴ・バッジィオ
- 農薬の代わりに鴨を飼い害虫駆除する仕組みを広げる古野農場 古野隆雄
次の世代に胸張れるよう、頑張っていきましょう!
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