空を行こう 〜 ミュンヘン駐在編 〜

空を行こう 〜 ミュンヘン駐在編 〜

海外生活2カ国6年目。いろんな国を訪問し、いろんな経験をして、いろんな人と出会いたい。そんな想いを募らせるうち、いつの間にかここに至りました。本ブログでは、米MBA留学及びその後の海外経験を中心に記載しています。

【書評】フリーズする脳 & 脳が冴える15の習慣 / 脳が衰える原因と対策(脳トレ)

目次

フリーズする脳

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私は20代の頃と比べて集中力や頭の回転が鈍ってきたと感じているのだが、これは誰もが加齢によって経験する不可避なことと思い込んでいた。そんな中、「フリーズする脳 思考が止まる、言葉に詰まる (生活人新書)」を読んでみた。

すると、著者・脳神経外科専門医の築山節先生が紹介する脳が上手く機能しない症状と原因のいくつもが私にどんぴしゃで当てはまるわけだ💧。いやー、正直かなり嬉しかった。私の脳が昔のように機能しない(以下、フリーズする)原因は加齢ではないのだ。生活習慣や意識の改革によって脳は復活しますよ、と彼に診断されたのだ👍

彼が痴呆症やボケの軽症として紹介するフリーズ脳の症状としては、不意に言葉に詰まる、人の名前を思い出せないなど物忘れをする、みんなが笑うタイミングで笑えない、「あれ」「それ」など指示語がつい口から出てしまう、など誰でも一つは思い当たることばかり。そしてそれらの原因として、①思考のパターン化、②脳力のアウトソーシング、そして③苦手な状況からの逃避、などが紹介されている。(以下、正確ではないけど私の頭に残っているものを記載。これも脳の訓練だ👍)

  1. 思考のパターン化
    高度に見える仕事や思考も、繰り返すうちに人はパターン化して効率化するようになる。新しい物事を新しい方法で一から組み立てる、ということをしなくなり、ついにはできなくなる。
  2. 脳力のアウトソーシング
    「記憶」をPCのハードディスクに、「記憶から思い出す力」を検索に、「計画を練る力」をカーナビにという具合に、ITの進化に伴ってある特定の脳力を使わなくなり、ついには機能しなくなる。また、社内で昇進するに従って複雑で雑多なことを部下に任せがちになり、本人は複雑化された物事の処理に脳を使わなくなり、ついには使えなくなる。
  3. 苦手な状況からの逃避
    (②と被る部分もあるが)例えば、相手がいる場で論理立てて説明することが得意でない人が、その苦手意識からEメールで説明する方法を多用すると、更にその脳力を使わなくなり、ついには全く論理立てて説明できなくなる。

ふー、こわいこわい。特に③に関しては築山節先生も指摘しているが、人間は苦手なことから逃避しやすい生き物であり、意識して立ち向かっていかないと、苦手なことは全くできなくなるというのである。当たり前じゃないか、そんなの分かっている、というかもしれないが、脳の専門家にそう語られ、いくつもボケていく事例を紹介されると、苦手なことこそ勇気を振り絞って立ち向かっていかねば、と思うのである。

こうしてみてみると、勝間和代式効率化 を取り入れすぎることは脳が衰える方向に進む部分もあることに気づく。好きなこと得意なことに集中してその他をアウトソーシングするとか、完全IT武装化とかね。(でもまぁ彼女もたぶんこの本は読んでいるだろうから理解&加味したうえでのことだろうけど)

skygo.hatenablog.com

今回この築山先生の本を読んで、自分のありたい姿(脳の健康+自分)を第一に考え、それらのバランスを取れる範囲でだけ効率化を進めていくべきだと思った。ちなみに、こうやって一つのことを多面的に見ることも、築山先生曰く、脳の前頭葉を活性化するにはものすごく大事だとか。意識して、脳を鍛えていこう(え、日本じゃもう脳トレは常識⁉️)。
#そうそう、私のアメリカ生活に限って言えば、日本語と英語の言語体系が違いすぎることもフリーズする原因だとか(異業種間転職による言語体系の相違を例にした説明)。長時間集中力が続かないのはしょうがない、努力で徐々にギャップを埋めていくしかないそうな。ってもうすぐ2年経つのでいい訳にならないか・・・

脳が冴える15の習慣

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と書いて、しばらくUPするのを忘れていたが、その間に続編脳が冴える15の習慣―記憶・集中・思考力を高める (生活人新書)も読んでしまった。こちらには生活改善の指針について具体的に書いてあるので、興味ある方はどうぞ。
#前者を先に読むことをお薦めします。でないと、きっと後者に書いてあることは当たり前すぎるように感じて、実行に移せないでしょう。